コロコロコラム第34話『藤子不二雄とカスタムチャリとクリームソーダと加山雄三と横浜銀蝿』後編@


さて、この続きモノもいよいよ最終章になるわけだが早速前回の続きからはいります。
小学生レベルでは太刀打ち出来ない力が見えた話だよね…
オレがインベーダーハウスなるモノに普通に出入り出来る様になったのは確か小学校高学年かもしかしたら中学生になってからだったかも知れないがその辺の記憶は曖昧だ。
その頃には既にインベーダーゲームは下火になり次世代のゲーム、ギャラクシアンやムーン何とかというゲームが流行っていた。
オレもパックマンやドンキーゴングなんかまではゲーセンや駄菓子屋等でやっていたが、その後はスーパーマリオなどの家庭用ゲームに流れて行く…
その後はオレはまったくゲームはやっていない。
まぁゲームの流れの話はさておき、ゲーセン(インベーダーハウス)は小学生が世の中の縮図を学ぶ最初の場所になる訳だ。
中学生、高校生、大学生から大人までいるインベーダーハウスには暗黙の掟の様な危うさと混沌が入り混じったなんとも言えないカオスな雰囲気があった…
オレはその訳のわからない雰囲気に「コレは世の中の悪に違いない」と勝手に決めつけ全員魔太郎が来るに出て来る不良学生やダメな大人だと思いこんだ。
自分がインチキ野球部を作り近所のガキから金を巻き上げてたコトは四百万段くらい棚に上げて、そいつらを忌み嫌うと同時に憧れにも近い様な感情が込み上げてきた。
あの時職員室で先生に言われた不良がもつようなもの… ホントにそうなのだろうか?オレはクリームソーダのマークは好きだが不良に憧れていた訳ではなかった。
実際クリームソーダの店員さん達に小学校のおれがあのインベーダーハウスで感じた「悪」の要素は微塵も感じなかった…
気さくな優しいお兄さんみたいな感じだった。
その頃まだブラックキャッツは誕生していなかった時代の話だ。
オレはあのドクロのマークだけが好きでハッキリ言って他のコトはどうでもよかった。
だから小物やキーホルダー、靴下以外はなにも欲しくなかったラバーソールやフィフティーズファッションなどカッコイイとも思わなかった。
オレは小さい頃から一貫して大袈裟に言えばこの歳まで(48歳)ハマっているものがある、それはアニメのヒーローや特撮ヒーローなのだ!
特に好きだったのが変身モノ!(デビルマンはまた別次元の話)
仮面ライダーやそれに付随する普段は平凡な生活をしている青年がヒーローに変身する感じのヤツに目がない。
そして肝心なのが普段は正体を隠しているという設定が非常に大事な部分なのだ。
オレは何故だか知らないがその設定に強烈なエロチズムを感じる!
コレは後にダックテールズの横山剣が「ステージは派手に!生活は地味に。これがオレのモットーね!」と言った様な世界観に何となく似ている感覚だ。
だから正体を隠すというオレにとってのエロチスム感覚は非常に自分を興奮させる!
事実小学校3〜4年くらいからまわりの奴らはテレビの歌謡番組とかに興味を持ち出しキャンディーズとかピンクレディーとか騒いでる時でもオレはアニメヒーローの主題歌コウロギ73とかささきいさおとかを聞いていた。(しかし親が言うには山本リンダがTVに出てる時だけはTVにかじりついていたそうな)歌謡界になどまったく興味がなかった… あの日が来るまでは。
ある日オレはアニメの中でも変身モノではないが大好きな手塚治虫の「ブラックジャック」が加山雄三主演で実写版でやるというコマーシャルが流れた。

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そしてなんと!この実写版のストーリーは原作のストーリーを大幅に着色してオレの大好きな変身モノに変えて放映してたのだ!
しかしながらこの作品は変身モノの癖にターゲットは大人というトンデモ作品なのである。(天知茂主演の江戸川乱歩シリーズ的狙いをしたのかも知れない)
なぜかというと放映されるのは木曜日の10時。
10時と言えばちびっ子はもう鼻提灯をともしている時間だ、俺はと言えば8時には寝る良い子だった。
いや、しいて言うならオレの興味のある正義のヒーロー番組は8時以降は皆無だった。
しかしながら加山雄三のブラックジャックは10時から…
何とか9時までは起きていられたとしても10時はちびっ子にとっては深夜も同然なのである。(ちびっ子と言ってももう小6)
9時まで何とか時間を潰して眠い目をこすりながら加山雄三のチャンネルに合わせて待っていたが、そこで9時からやっていた番組が「ザ・ベストテン」

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時は既に1980年…
小学生6年の夏の終わりの頃。
オレはとにかく10時まで起きてようと毎週やっているそのくだらない歌番組を加山の為に我慢してみていた。
しかし、その歌番組は今の歌番組と違い毎週順位を競いあっている番組なので毎週見ていると次第に来週はだれが1位なのかとか気になりだすようになってきた。
そんなある日、あの日はやってきた。
久米宏が歯切れ良い声で「今週のスポットライト!」というベストテンには入ってないが最近注目されてるバンドを紹介するコーナーだ。
久米宏は続けざまに言った。
「横浜銀蝿の皆さんです!」
オレはその名前のインパクトにまず「何じゃそりゃ❓」と思った次の瞬間、鏡の扉から出てきた光景は今でも忘れられない…
オレは一瞬デパートの屋上でやっているヒーローショーのショッカーが出てきたのかと思い目が釘付けになった…
しかしこの光景はヒーローショーの悪役達でも遊園地のアトラクションでもましてや地方のゆるキャラ(当時ゆるキャラは無い)でもなく、本人達はマジメに久米や黒柳の質問に答えていた。
そして全員黒いサングラスで素顔を隠していた。
そう、もうお分りだろう!オレはそこに特撮ヒーロー達と同じエロチスムを感じたのだ。
そしてその全員蝿の様なコスチュームをしたオジさん達は楽器を持ち何やら歌うというよりも叫び始めた。
そして「ロックンロール!」と同じ言葉を短い歌の中で最後まで言い続けた。
そのサウンドはけしてうまいとは言えないサウンドだという事もコウロギ73やささきいさおの歌唱力をずっと聞いてきたオレにはあきらかに解った。
しかしそんなコトはどうでもよかった…
とにかくこの得体の知れないヤツらの事をすべて知りたいと本能的に思った。
まぁその後のコトは書くまでも無いだろう。
とにかくあの80年代前半のツッパリブームとは何だったのか!横浜銀蝿とは何だったのか!
あの12歳の時受けた衝撃を未だオレは隠れ銀蝿研究家として日夜研究に励んでる。
今年49歳になる子供の頃のヒーローは特撮ヒーローと横浜銀蝿なのだ。
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次回最終章は銀蝿だけにスポットを当てて書いてみたいと思います。
ではまた。